UNITY-xr

UNITY-xrは、TDチューブ（捕集管）に捕集されたVOC、SVOCおよび熱に不安定な化合物を同時に分析
するための加熱脱着装置（サーマルディソーバー）です。スプリット/スプリットレス導入が行えるため
パーセントからサブpptオーダーの広範囲（C2～C44）の分析が可能です。

チューブオートサンプラー、キャニスター、オンラインモニタリング等へのアップグレードも可能です。

・シングルチューブ用サーマルディソープションユニット

・Markesサーマルディソープションシステムのプラットフォーム

・UNITY-xrをベースとしたシステムの拡張性
（例：UNITY-ULTRA-xr, UNITY–Air Server-xr, UNITY–CIA Advantage-xr等）

・冷媒不要のコールドトラップ（電子冷却）

・広範囲の試料濃度に対応（スプリット/スプリットレス）

・再捕集による再分析が可能（マニュアル）

・既存のGC,GC-MSへの取付が可能（GCへの接続はトランスファーラインのみ）

あらゆる熱脱着アプリケーションを1つの汎用性の高いプラットフォームで実現。

UNITY-xrは、コンパクトでプラットフォームに依存しないデザインと直感的なユーザーインターフェースにより、あらゆるGC（-MS）ラボのTDの出発点として最適な製品です。一般的なTDアプリケーションには、大気モニタリング、排出ガス試験、におい・アロマプロファイリング、身近な製品や素材からの化学物質の放出試験などがあります。

性能と実用性を両立させる卓越したトラッピング機能

UNITY-xrは、20年以上にわたるTDイノベーションの最前線での経験を生かし、キャピラリーGCの優れた性能と使いやすさを実現するために最適化されています。主な特徴は以下の通りです。

UNITY-xrに搭載された第4世代の集束トラップモジュールは、キャリアガスの逆流（バックフラッシュ）により超高速で脱着します。これにより、幅広い分析対象物の移送・注入を最適化し、最高の感度でVOCとSVOCの同時分析を可能にします。　1つの集束トラップは通常12ヶ月間使用でき、工具や特別なトレーニングを必要とせず、簡単に交換できます　　　　　　（挿入部参照）。
短い流路、バルブ、キャピラリーカラムの界面はすべて超不活性で均一に加熱されており、最も困難な有機化学物質も劣化や沈殿を起こすことなく通過します。
電気式トラップ冷却は、極低温のコストと不便さ、それに伴う氷塊のリスクを完全に回避し、トラップ冷却の高速化はサイクルタイムの短縮と最適な生産性を実現します。

挿入部

2段式熱脱着装置の仕組

サンプルチューブやトラップには複数の吸着床を入れることができ、沸点範囲の広いサンプルの分析が可能です。

チューブ脱着、インレットスプリット
サンプルチューブはキャリアガスの流れの中で加熱され、分析物は電気的に冷却された集束トラップ（通常-30℃～周囲に保持される）に掃引されます。

トラップ脱着・出口分割
コールドトラップは、キャリアガスの逆流で急速加熱（最大100℃/秒）され、分析物を狭い範囲の蒸気でGCカラムに移動/注入し、最適な効率を実現します。

チューブ及び／又はトラップ脱着により、分析物の流れを分割しクリーンな吸着管に再収集することが可能です。

サンプル再捕集機能

自動化された繰り返し分析のための定量的なサンプル再捕集

1998年に初代UNITYで導入されたスプリットフロー再捕集は、片方または両方のスプリットフローをクリーンチューブに定量的に再捕集することができ、分析用熱脱着に革命をもたらしました。UNITY-xrの再捕集機能は、他のTDシステムの追随を許さないほどです。

再コレクションにより、TDユーザーは

サンプル分析を確実に繰り返すことで、高度なシステムにはない "一発勝負 "の限界を克服します。
データおよび分析手順の確認・検証を容易に行うことができるため、標準的な手法に準拠することができます。
重要なサンプルが失われないようにする。
High/Low分析で分析ダイナミックレンジを拡大。サンプルはまず高スプリット条件で分析され、システムに負荷をかけることなく主要成分を定量します。再収集したサンプルは、微量化合物の詳細な分析に必要な、より低いスプリットで再実行されます。

モジュール性とアップグレード性　UNITY-xrの将来を見据える

Markesのモジュール式TDシステムを追加することで、UNITY-xrの機能をいつでも拡張することができます。

UNITY-ULTRA-xr Pro

1台または2台のULTRA-xrオートサンプラーをUNITY-xrに追加することで、脱着やスプリット再収集の自動化が可能です。最大100本（ULTRA-xr 1台）または199本（ULTRA-xr 2台）の密封標準チューブを収容できるこれらのシステムは、長時間のシーケンスでも無人運転を可能にします。

UNITY–Air Server-xr

コンパクトなAir Server-xrモジュールは、サンプル、ゼロエア、標準ガス間の自動シーケンスにより、3つまたは8つのエア/ガスチャンネルを無人で24時間監視するための無冷媒オンラインモニタリング機能を追加します。

UNITY–CIA Advantage-Kori-xr

メソッドに準拠したCIA Advantage-xrモジュールは、最大27本のキャニスター（またはバッグ）の自動化を可能にします。革新的な水管理技術と無冷媒操作により、C2炭化水素や幅広い大気有害物質（ポーラーとノンポーラー）を含む標準的な大気モニタリングアプリケーションと拡張大気モニタリングアプリケーションのための費用対効果に優れた堅牢なシステムを提供します。

UNITY–CIA Advantage-ULTRA-xr

CIA Advantage-xrとULTRA-xrはUNITY-xrに接続することができ、チューブやキャニスターの自動化シーケンスを組み合わせて、ラボのスループットを最大化することが可能です。
UNITY-xrをアップグレードして、ULTRA-xrでチューブ、CIA Advantage-xrでキャニスターの分析を自動化し、幅広い種類のサンプルに対して高い生産性で投資対効果を最大化します。

チューブオートメーションは、TO-17や325などのUS EPAメソッドをはじめ、ISO16000-6、EN14662-1、ASTM D6196などの主要な標準メソッドに完全準拠しています。
キャニスター/オンライン自動化は、US EPA Method TO-15、US EPA guidance for ozone precursor ('PAMS') monitoring、HJ 759などの中国環境庁メソッドを含む標準メソッドに完全に準拠しています。
チューブおよびキャニスターの相補的な分析を、ユーザーの介入なしに、分析性能やサンプル間のサイクルタイムを損なうことなく、1つのシステムで（さらには1つのシーケンスで）実行することができます。
キャニスター、バッグ、オンラインサンプルを吸着管に再収集し、保存安定性を高めます。
季節性のアプリケーションや、さまざまなサンプルに対応できるシステムです。